DEPS NEWS

トップページ > deps.tv
deps.tv
■バックナンバー掲載情報のご利用に関する注意事項
 この「DEPSニュース」バックナンバーは、過去に弊社が発行した「DEPSニュース」をそのまま掲載しております。従って、皆さまがご利用される時点では法令等が改正(変更)されている場合がありますのでご注意下さい。最新の情報は皆さまご自身でご確認下さいますようお願い致します。
 また、掲載情報を用いて行う一切の行為について、および掲載情報を利用したことにより発生したご利用者の損害や第三者に与えた損害については、いかなる責任も負いません。あらかじめご了承下さい。
※当社からお客様に毎月お送りしているDEPS NEWSの一部を掲載しております。
DEPS NEWS 2012年2月号
2012年12月12日

マイナンバー法案の閣議決定

 政府は2月14日、国民一人ひとりに番号を付け、納税記録や社会保障情報を管理する共通番号「マイナンバー」制度を導入するための「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案」(通称「マイナンバー法案」)を閣議決定しました。また、マイナンバー法の施行に伴い関係法律の規定を整備する「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案」、新たに地方公共団体が共同運営組織を設置するための「地方共同団体情報システム機構法案」の関連法案も併せて閣議決定され、これらマイナンバー関連法案3本が同日中に国会へ提出されました。マイナンバー制度では、平成26年6月に番号を交付し、平成27年1月から、税、社会保障、防災分野からの順次利用開始を目指しています。

 マイナンバー制度は、所得や社会保障の受給実態を把握し、個人や世帯の状況に応じた社会保障給付を実現することが目的です。共通番号を設けることで、個人の所得をより正確に把握し、徴税の公平化や低所得者に絞ったきめ細かい社会保障給付などが可能になると政府はみています。

 政府は、社会保障と税の一体改革に関連し、番号制度を消費税増税に伴う低所得者対策に活用することも検討しています。マイナンバー制度を使って所得をより正確に把握することで、低所得者に所得税を払い戻したり、給付金を支給したりする「給付付き税額控除」の導入につなげたい考えです。

 個人番号については、市町村長が法定受託事務として住民票コードを変換した個人番号を定めて書面で本人に通知します。市町村長は住民からの申請により顔写真付きの個人番号カードを交付します。中長期在留者や特別永住者等の外国人住民も対象となります。これに伴い個人情報の保護に配慮して、政府から独立した第三者機関「個人番号情報保護委員会」を内閣府に設置し、立ち入り検査などを行う強い権限を持たせるほか、情報漏えいした行政職員らに最高で4年以下の懲役、または200万円以下の罰金を科すとしています。

 一方、マイナンバー制度においては、個人だけでなく法人に対しても法人番号が付番されます。法人番号については、国の機関、地方公共団体、法人等を対象として、法人等の商号、又は名称、本店又は主たる事務所の所在地、法人番号を公表するとしており、民間で自由に利用することも可能とします。行政機関の長等が国税庁長官に対し、法人番号等の情報提供を求めることができる措置も盛り込まれました。ただし、人格のない社団等については、あらかじめ代表者・管理人の同意を得なければならないとしています。  

 マイナンバー法案の施行に向けては、個人番号や法人番号の導入のための関係法律の規定を整備するため、利用範囲を定めた所得税法や国税通則法、租税特別措置法、地方税法、財務省設置法など合計27法律の一部改正等の措置をまとめた整備法案も国会へ提出されました。これら整備法案に盛り込まれた税法関連の一部改正項目は以下のとおりです。

<地方税法>(整備法案5条関係)
 321条の7の3  年金保険者による市町村に対する通知
<租税特別措置法>(整備法案8、9条関係)
 4条  障害者等の少額公債の利子の非課税
 4条の5  特定寄附信託の利子所得の非課税
 37条の11の3  特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る  所得計算等の特例
 37条の14  非課税口座内の少額上場株式等に係る譲渡  所得等の非課税
 40条  国等に対して財産を寄附した場合の譲渡所  得等の非課税
 41条の12  償還差益等に係る分離課税等
<国税通則法>(整備法案12、13条関係)
 124条  書類提出者の氏名及び住所の記載等
<所得税法>
 10条  障害者等の少額預金の利子所得等の非課税
 57条  事業に専従する親族がある場合の必要経費  の特例等
 194条  給与所得者の扶養控除等申告書
 195条  従たる給与についての扶養控除等申告書
 195条の2  給与所得者の配偶者特別控除申告書
 198条  給与所得者の源泉徴収に関する申告書の提  出時期等の特例
 203条の5  公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
 224条  利子、配当、償還金等の受領者の告知
 224条の3  株式等の譲渡の対価の受領者等の告知
 224条の4  信託受益権の譲渡の対価の受領者の告知
 224条の5  先物取引の差金等決済をする者の告知
 224条の6  金地金等に譲渡の対価の受領者の告知
<内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律>(整備法案25、26条関係)
 2条  定義
 3条  国外送金等をする者の告知書の提出等
 5条  国外財産調書の提出

  ただ、内閣府が実施した世論調査では、8割以上が制度の内容を「知らない」と答え、周知の低さが浮き彫りになっています。

 当初は、①社会保障と②税金、③防災分野から順次利用が開始され、その後5年をめどに、利用範囲を拡大する計画です。いずれは預貯金や株式の保有状況、さらには不動産の取得や譲渡などに関する情報が、完全に把握される時期がやってきます。収入等がしっかり把握されますので、所得の過少申告や扶養控除のチェックを効率的に行うことができますし、これにより社会保障の不正受給や税の不正還付等を防止することにもなりますが、がんじがらめの状態です。気をつけましょう。

【税務通信「2012年2月20日3201号」参考】

税理士 光廣 昌史

◎バックナンバー
〒730-0801
広島市中区寺町5-15アルデプロ
城南リバーサイドBld.4F
TEL:082-296-5080
FAX:082-297-5315
ご相談・お問い合せ