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DEPS NEWS 2012年4月号
2012年12月28日

労働者派遣法の改正について

 労働者派遣法は,労働者派遣事業の適正な運営と派遣スタッフの就業条件の整備、雇用の安定、福祉の増進などを守るために,昭和60年に制定され,それ以来,幾度もの改正を経て来ました。
 今般,平成24年3月28日に,労働者派遣法の改正法(以下「平成24年改正法」といいます)が成立しました。この平成24年改正法は,派遣労働の規制強化を図るべくなされたものですが,政府案に対して与野党3党が大幅な修正をすることを合意し,政府案の眼目であった点が削除されるなどしており,「抜本的な改正には程遠い」(日本弁護士連合会の平成24年3月28日付け会長声明)との評価もありますが,その内容を確認しておきましょう。

 

1.事業規則の強化

① 日雇労働者についての労働者派遣の禁止
  日雇派遣(日々又は30日以内の期間を定めて雇用する
 労働者派遣)の原則禁止(ただし,適正な雇用管理に支障
 を及ぼすおそれがないと認められる業務の場合、雇用機会
 の確保が特に困難な場合等は例外)
  ※ 政府案では,禁止される日雇派遣の範囲を「2ヵ月
   以内」としていましたが,「30日以内」に縮小修正
   されました。

② 関係派遣先への労働者派遣の制限派遣元事業主は、厚生
  労働省令で定める特殊の関係のある者(グループ企業)
 への労働者派遣割合を80%以下としなければならない。

③ 離職した労働者についての労働者派遣の禁止
  離職した労働者を離職後1年以内に派遣労働者として受
 け入れることを禁止した。

 

2.派遣労働者の無期雇用化や待遇の改善

① 有期雇用派遣労働者等の雇用の安定等
  派遣元事業主に、一定の有期雇用の派遣労働者につき、
 無期雇用への転換推進措置を努力義務化した。

② 均衡を考慮した待遇の確保
  派遣元事業主は,派遣労働者の賃金等の決定にあたり、
 同種の業務に従事する派遣先の労働者との均衡を考慮しな
 ければならない。

③ 労働者派遣事業の業務の内容に係る情報提供義務の創設
  派遣元事業主は,派遣料金と派遣労働者の賃金の差額の
 遣料金に占める割合(いわゆるマージン率)などの情報公
 開を義務化

④ 労働者派遣料金額の明示
  派遣元事業主は,雇入れ等の際に、派遣労働者に対し
 て、一人当たりの派遣料金の額を説明しなければならな
 い。

⑤ 労働者派遣契約の解除に当たって講ずべき措置
  労働者派遣契約の解除の際の、派遣元及び派遣先におけ
 る派遣労働者の新たな就業機会の確保、休業手当等の支払
 いに要する費用負担等の措置を義務化

 

3.違法派遣に対する迅速・的確な対処

① 労働契約申込みみなし制度(直接雇用申込みみなし制
 度)等の創設
  違法派遣の場合、派遣先が違法であることを知りながら
 派遣労働者を受け入れている場合には、派遣先が派遣労働
 者に対して労働契約を申し込んだものとみなす。

② 一般労働者派遣事業の許可及び特定労働者派遣事業の開
 始の欠格事由の追加
  処分逃れを防止するため労働者派遣事業の許可等の欠格
 事由を整備

 

4.その他 

 正式名称が,「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」から,「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に変更されました。
 また,法の目的規定(1条)を,「派遣労働者の就業に関する条件の整備等を図り」から,「派遣労働者の保護等を図り」に変更されました。
 これらにより,取締法規としての性質から労働者保護法への転換が図られたといえます。

 

5.施行期日

 平成24年改正法は,公布の日(平成24年4月6日)から6か月以内の政令で定める日に施行されます。
 ただし,直接雇用申込みみなし制度(前記3①)の施行は,平成24年改正法の施行から3年経過後となります(これのみ3年の猶予期間を設ける修正がなされました)。

 

6.検討項目(平成24年改正法で削除・修正されたもの)

 政府案の眼目であった「登録型派遣の原則禁止規定」と「製造業務への派遣の原則禁止規定」は,与野党3党修正により削除されました。
 「登録型派遣の在り方」「製造業務派遣の在り方」「特定労働者派遣事業の在り方」については,検討事項とされました。

 

弁護士 芥川 宏

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